『Analyze』 2021~22 JHL 15W

【車体:コラソン】
コラソンは失点の多さ(=DF?)が気になるかもしれないが、試合の波が動いた時はほとんどが攻撃時の不手際によることが大きかった。おそらくだが、エリア際のDFゲームでは劣っていなかったのではないかと推察される。もちろんハンドボールはコート全面を使ったすべての局面で相手を制する必要があるが、試合のポイントというのは隠された「質」に目をやることも時には重要である。①センターDF3人をどのようにスカウティングしたか②2枚目の足をチェックした上で意図的な攻撃を組み立てられたか③全体が動くコンビネーションを仕掛けた際、動きや狙いどころの緩急&強弱のなさに気付いたか。
となり次の試合に向けては打開策が見えてくるのではないかと思う。体力や個々のスキルが劣っているわけでもないし。

【湧永:東日本】
湧永としては日本選手権からの好調を継続したいところだっただろうが、東日本の藤村と関口を中心とした「防御」に封じられた感がある。個人的には「山田」の頑張りが大変嬉しかった。よく頑張ったと思う。さて問題は湧永。成田が試合の重要局面でベンチに下がっていたのには理由があると思うが、果たして? 足のある田中・原・矢田らの動きがどうしても生きてこない。過去からある課題が噴出したようなパフォーマンスを正しく分析する必要があろう。何が日本選手権と違っていたのか? シーズンも中盤から後半に差し掛かってくるが、日本代表用の中断期間にいかに修正するか、再スタート時の「変身」を楽しみに待つとしよう。

【大崎:ジークスター】
「個」対「チーム」の闘い。入場制限撤廃された久しぶりの「らしい雰囲気」の中の好ゲームであった。面白いことに今シーズン初めて見る元木と川島の普段とは違う「気迫の空回り」もなかなかいいものであった。対するジークもアバロが何とかチームを勝たせようとフランス代表では見せない姿も興味深かった。話題はやはり新加入選手についてのものにもなろう。大学生3人がどのようにパフォーマンスを披露するのか楽しみに会場入りしたファンも少なくないだろう。ベイグに関しては代表での活躍ぶりもあり知られているところだろうが、タイガについては玄人連中には認知度高いが、一般のファンの方々にはあまり馴染みがない。ただし、既にこれからのジークの浮沈を担うキーマンになるであろうパフォーマンスは十分に発揮した。今後世界のトッププレーヤーと関わることでどのような成長を遂げるのか、再スタートが楽しみである。この試合に限っては、大崎の時村・阿部の「高い身体能は抱えた選手」の貢献度がチーム力の象徴として表現されたことはチームスポーツであるハンドボールの醍醐味を見せてもらったような気がする。大崎にとっては今後に大きなプラスになることだろう。果たしてこの二人がそこに気が付いているかどうかは別として???

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