『Analyze』 2021~22 JHL 23W 24W

【大崎:東日本】
オフェンスのプロセスに差があり、東日本には厳しい結果。山田&玉井という強力かつ理詰めのベテランBPを活かしきれていない。意思統一されたコンビネーションと決められた形のコンビ―ネーションでは同じコンビネーションでも“プロセスにおける脅威”に差が生じ個を尊重した先の成長に繋がらない。ゆえに相手ディフェンスは“読みやすい”となる。

【ジーク:紡織】
前半の終盤からの両チームのオフェンスの組み立ての“違い”が結果に直結した。紡織はなぜ要所でアバロはじめウィングまでジークがボールを配給できているのか、東江や小山らのBTを誘発していることが理解できれば、残りの試合に活かすことができ来シーズンに繋がると思う。前の試合もそうであったが、“アバロの2枚目DF”は参考になる部分が多い。

【湧永:大同】
両チームともGK含めたディフェンス力には定評があったもののこの試合はそうでなかった。
エリア際のチームディフェンスもバックチェックのコミュニケーションも“規範”は存在するが、果たして両チームの“規範”とはどのようなものであったのか、次戦で明確に表現されることを期待したい。

【車体:紡織】
典型的な試合。立ち上がり両チームのシュートエリアがどこで、どのような得点に結びついたか、コーチの皆さんにはわかりやすいはず。試合を通して変化のなかった紡織は傷口が広がり、車体は得点を重ねた。PO進出と可能性のなくなったチームのモチベーションに違いは、当日来場されたファンには関係のない話。もちろん選手が苦しんでいるならベンチはサポートすること。チームプレーの基本。

【東日本:ジークスター】
極端な違いが攻撃で発生するということは、スカウティングを組み立てに活かしきれていない状況。お互い「個」がうまく繋がっている時だけ攻撃成功ではなかなか波に乗れない。
ジークはプレーオフを睨み、メンバーのコンディショニングを再調整する必要あり。

【車体:大同】
大同は厳しい試合が続くがマインドセットを引退者と来シーズンに向けることに集中すると活気のある試合を構成できるはず。力のある選手とコミュニケーションを図ることは日本人は慣れていないだろうが思い切ってコンタクトしてみると思った以上に良い反応が返ってくるもの。過去の話はよくないだろうが敢えて、“野武士集団”と異名取った大同の先輩たちは“勝つ”ために必要なコミュニケーションは年の上下関係なく、闘わせていた。
老婆心ながら車体は9m内のからのDSを打たれないようにするかがPOに向けた課題となるだろう。老婆心ながら。

【イズミ:三重】
この試合は両チームにとって重要な試合だった。イズミは日本選手権で北國と激闘演じたメンバーが戻り、新加入もありプレーオフ進出まで苦しんだものの、好材料がそろった。
三重が試合をコントロールできなかったのは、攻撃において相手DFのシステムに準じた組み立てをできなかったことだが、そこは選手も大きく成長できる部分でると認識した方がいい。相手のDFシステムが変化しようが、同じキッカケでどこを攻めるか整理できていれば苦しむことは無かったろう。

【オムロン:ソニー】
両チームのプレーに高い好感を覚えた。ただ単に勝利したい、誰かか何かのために。そんな印象深い試合だった。それが課題克服なのか、引退者に対してなのか。よくわからないが。
パフォーマンスとしてはエリア際のディフェンス力が若干オムロンに傾いた。一つ注文があるとしたら、質の高いアライビングアタックが欲しい。王者・北國を倒すには局面のつなぎ目も武器にしておく必要があるのではないか。いずれにしても再戦が楽しみなカードである。

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